映画「ブリッジ・オブ・スパイ」の感想と考察!なぜスパイを弁護し続けたのか?

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オスカー最有力候補と言われているスティーブン・スピルバーグ監督とトム・ハンクスがタッグを組んだ映画「ブリッジ・オブ・スパイ(Bridge of Spies)」を見てきました。

この映画はアメリカとソ連の冷戦時代(1950年から1960年代)に実際にあった実話を元に制作させたものなんだそうで、非常に映像の雰囲気などのリアリティの高い作品に仕上がっているなーというのが第一印象でした。

映画「ブリッジ・オブ・スパイ」の感想

「ブリッジ・オブ・スパイ」はエンターテインメント性がかなり低い作品で淡々と物語が進んでいくのですが、非常に面白い作品だと思いましたよ。スパイ関係の映画ですけどアクションシーンなど皆無なので、そういうのを求める方は「007 スペクター」の方が絶対に面白いと思いますが、個人的にはこちらこちらの空気感というものがあり結構好きです。

まあ、スパイ映画とはいえスパイを弁護する弁護士の話ですから、よくありがちなスパイ映画とは少し違うんですけどね。前半はちょっと退屈だなーって思って見ていたのですが中盤から後半にかけての緊迫感はなかなか面白いものがありました。なので、前半は結構眠くなってしまう可能性はあるので、睡眠不足の時にこの映画を見ると眠りに落ちてしまう可能性は高いと言えるかもしれません。

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スティーブン・スピルバーグ監督作品

スティーブン・スピルバーグ監督といえば「E.T.」や「インディ・ジョーンズ」、「ジェラシック・パーク」などエンターテインメント性の高い作品も多く制作していますが、一方で「プライベート・ライアン」や「リンカーン」など淡々とシリアスな物語が進んで行く映画となっており、本当に同じ監督なのか…と思ってしまうくらい幅広い作品を制作している監督ですが、今回の「ブリッジ・オブ・スパイ」は重厚感と緊張感のあるシリアスなストーリー展開をしていく内容となっています。

トム・ハンクスとのタッグ作品

そして、盟友でもある(なのか?)俳優のトム・ハンクスとタッグを組んだ作品となっているのも注目すべき点で、トムハンクスは本当にスピルバーグ監督の作品によく出ていて「プライベート・ライアン」、「ターミナル」、「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」などに出演をしています。過去の作品から見ていくとトムハンクスも歳をとったな…と思ってしまいますが、なかなかいい味を出した正義の弁護士役を演じているのではないでしょうか。

スパイを擁護する弁護士の話

トム・ハンクスが今回演じた役はスパイではなく、FBIが逮捕したソ連のスパイを弁護するジェームズ・ドノバンという役を演じています。実在した方なんだそうでこれがまた正義感あふれる弁護士なんですよね。

物語としてはソ連のスパイだったルドルフ・アベル(マーク・ライランス)がアメリカのNYでFBIの手によって逮捕されることになります。

冷戦時代ではスパイで捕まると死刑は確実と言われた時代だったそうですが、そんな中で形だけでも弁護士を付けて裁判をきちんとするというのが自由の国、アメリカの考え方だったようで、その弁護を引き受けたのがジェームズ・ドノバンだったのです。

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なぜスパイを弁護し続けたのか

最初は不毛な裁判を引き受けることには躊躇していたジェームズ・ドノバンですが、なぜかソ連のスパイであるアベルを完璧なまでに擁護するんですよね。スパイを擁護している弁護士ってことで家に嫌がれせの銃撃があったり(嫌がらせの域を超えています…!)、電車の中では冷たい目で見られたりしていました。

そんな中でもジェームズ・ドノバンは彼を弁護し続けたのです。その結果として、ルドルフ・アベルは死刑判決を受けることなく刑務所に送られることになったのですが…なぜ、スパイであるアベルをここまで擁護し続けるのか…イマイチ理由がはっきりとしないのがしっくりこない。

ジェームズ・ドノバンは法廷で「誰でも公正な裁判を受ける権利があり、憲法、規則を守ることがアメリカ人の証である!」と述べていました。これが答えなんだと思いますが、他国からスパイという脅威に迫られていたのに公正ってどうなんだろう…って思ったりもします。逆にアメリカ人が拘束された時に交渉ができるように…という考えもあったのですが。

アベルは確かにスパイをしていた

映画の冒頭はアベルがアメリカで淡々と絵を描いたり電車に乗るシーンなどが描かれていましたが、確かにその中の行動でスパイらしい行動をしていたのは確かです。

でも、何の情報を得ていたのかなど細かいところは描かれていません。

なので最後までアベルが何の情報をスパイするために米国に来ていたのか…というのは謎のままなんですよね。まあ、「ブリッジ・オブ・スパイ」はスパイをする人物に焦点に当てた映画ではなく、あくまで弁護する側、人間として公平な判断をするべきたというテーマが主になっているので、その辺りの設定は曖昧でいいのかもしれません。

むしろ、最終的には二人は信頼関係を得ることになり、最後はソ連に身柄を返したときなど別れを惜しむような描写もあったくらいなので、無駄な詮索はせず謎は謎のままにしておけばいいのかもしれません。

身柄交換の交渉をするために

ジェームズ・ドノバンは弁護士ですがその枠を完全に飛び越えた任務をすることになります。

ソ連がアメリカにスパイを送り込んでいるようにアメリカもソ連にスパイをしていた時代です。CIAの作戦でソ連上空に偵察機(U-2)を飛ばして核関連施設の撮影をするという任務を任されたフランシス・ゲーリー・パワーズ。しかし、彼の操縦する偵察機はあっさりと追撃されてソ連に拘束されてしまいます。

そういえば派手なアクションシーンって偵察機(U-2)が追撃されたシーンくらいしかなかったかもしれませんね。今回の映画は制作費はかなり少なそう。まあ、トムハンクスが出ている時点でギャラは高いですから、激安ってことはないとは思いますが、随所にコストパフォーマンスが高い映画を作らないと持たないでしょうしね。

そして、捕虜されたパワーズを救うためにアベルとの交換交渉をドイツの東ベルリンに行って行うという任務をジェームズ・ドノバンは受けることに。弁護士なのに国と交渉人として動くってのがすごい。一応、表向きには国としてではなく民間で交渉をするということになっていましたが。

このことは家族にすら口にしてはいけないってことでロンドンにサーモンを釣りに行くという嘘をついてヨーロッパに旅立つことになりましたが、さすが妻はその異変に気付いていたようですね。とにかく無事で帰ってきてほしいと。

後半は学生のアメリカ人が東ベルリン側に捕虜されたという情報が入ってきて、まさかのアベルとの引き換えに学生とパワーズを返せという交渉に乗り出すもんだから驚きですよ。

国としてはパワーズだけを救い出せば良かったのですが本当に人の良さが滲み出ている弁護士でしたね。また、演じているトム・ハンクスが味のある表情をするんですよね。

「ブリッジ・オブ・スパイ」、なかなか面白い映画でした。

アクションなどのエンターテインメントを求めてはいけませんが、緊張感というスリリングを味わうこともできるので、淡々と進む物語が苦手ではなければオススメの映画です。

  • ブリッジ・オブ・スパイ(2016年1月8日公開)
  • 監督:スティーヴン・スピルバーグ
  • 主演:トム・ハンクス
  • おすすめ: 3.5
  • ストーリー: 4.0
  • アクション: 1.0

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