映画「この世界の片隅に」感想とネタバレ!後世に残したい名作!とても面白かった!

この世界の片隅で

アニメ映画「この世界の片隅に」を見てきました。2007年から2009年まで「漫画アクション」で連載されたこうの史代さん原作の作品です。第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞しただけあり、かなり面白かったです!

今年はアニメ映画が熱いですね!

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実は、この作品は費用で行き詰まった経緯があり、クラウドファンディングで出資を求め目標の2000万円を9日間で達成し最終的に4000万円も集まり製作が進められました。エンドロールの一番最後にクラウドファンディングで出資してくれた人の名前がズラーッと流れてきたのは、新しいなーと思いましたね。

スポンサーで費用を工面できなくても、作って欲しいと思う人がたくさんいれば実現する、今までにない流れですよね。

太平洋戦争と広島が舞台となった作品

物語は太平洋戦争と広島をテーマに描かれており、当時の人たちの生活が細かく描写されており、どのような思いで戦争状態の日本で生活をしていたのか、戦争が終盤に向かうにつれて疲弊する人々の様子がリアルに描かれています。

上映館数が少ないのが非常に残念ですが、これは後世に残すべき映画だなーって思いましたね。かなりヒットしているようなので見られる映画館数が増えていくことになるかもしれませんね。

簡単なあらすじ(ネタバレ)

主人公のすず(のん)が北条家に嫁ぐ

浦野すず(のん)は広島市江波で浦野家の長女として生まれ兄の要一と妹のすみの3人兄弟でした。絵が描くことが大好きで、町に行った時に人さらいのお化けに出くわしたり、祖母の家に行った時は座敷童子と遭遇しスイカをあげたりするなど、少し不思議な女の子です。

すずが18歳の時、広島から少し離れた港町・呉の北條家に嫁ぐことになります。実は北条周作は子供の頃に町に行った時に人さらいお化けに攫われたときにカゴの中で一緒になったことがある男の子だったのです。

言われるままに北條周作と祝言を挙げて呉の北條家での生活が始まります。初夜、周作は「傘を一本持ってきたか?」とすずに聞きます。すずは祖母にアドバイスを受けた通りに「はい、新たなのを持ってきました。」と答え、「さしてもいいか?」と外に吊るしてあったしぶ柿を一緒に食べてから布団の上でキスを交わします。

北條家は優しい人たちばかりですが周作の姉である径子は少々、キツく当たります。径子は旦那が亡くなった後も時計屋を営んでいましたがお店があった場所が立ち退きとなり北條家に戻ってきて一緒に暮らすことになります。径子には一人娘の晴美がおりすずには懐き一緒に遊んだりして過ごすことも。晴美は周作の影響もあり港に浮かんでいる軍艦の名前を言えます。

町で迷子になり白木リンと出会う

戦争も佳境に入ってきて満足な食料を得ることができません。そんな中で砂糖が入っている壺の中に蟻の列が出来ていることに気付いたすずと晴美は水の上に浮かべれば入ってくることが出来ないと壺を水の上に浮かべることに。すると、貴重な砂糖の壺が水の中に沈んでしまうことに。

すずは義母さんに許可をもらい闇市で砂糖を購入するために呉の町に出ることに。土地勘のないすずは迷子になってしまい、いじけて地面に絵を描いていると、そこで遊郭の白木リンと出会います。リンはすずが絵が得意であることを知り、食べたいものの絵を描いてもらうことに。リンは小さい時に一回だけスイカを貰って食べたことがあるのだと言います。

初恋の水原哲と再会

そんなある日、北条家にすずの幼馴染みで海軍に所属している水原哲が軍艦が呉に停泊し、宿を求めてやってきたのでした。水原哲はすずの初恋の相手でもあり、周作は楽しげに言い合いをしている二人の姿を見てヤキモチを焼いています。周作は哲を離れの部屋に泊めることにし、「もう会うことが出来ないかもしれない」と言いすずを哲の元に送り出すのでした。

すずと哲は昔話に花を咲かせます。すずは哲と二人きりになった状況をずっと待っていたのかもしれないと言いますが、周作のことが好きになってしまった自分のことに腹を立てています。

「あの人のことが好きなんじゃな。」
「うん。」

晴美が時限爆弾によって亡くなる

戦況は悪化し呉にも空襲が頻発し、周作は軍の命令で3ヶ月の間、家を開けることに。さらに航空エンジニアであるお義父さん・円太郎が空襲で大怪我をしてしまい、病院に入院することになってしまいます。径子の娘である晴美を下関にある元旦那の家に疎開させるために汽車の切符を買いに並んでいる時間を使って、すずと晴美は円太郎の病院にお見舞いに行きます。

しかし、タイミング悪く空襲警報が鳴ってしまい、近くにあった防空壕に入れさせてもらいます。空襲が終わってから外に出ると周囲の家は破壊され、道も大きな穴が空いています。すずは学校で時限爆弾なるものがあることを習ったことを思い出し、その瞬間、穴の中にあった時限爆弾が爆発して晴美は死んで、すずは右腕を失うという重傷を負ってしまいます。

晴美の母親である径子からは人殺し呼ばわれされ、右手を失ったことから家事をすることも難しくなってしまいました。そんな中、戦況はさらに悪化し空襲により焼夷弾が家に落とされたり、敵飛行機の機銃掃射に狙われるなどすずも何度も命の危険に晒されることになってしまいます。

妹のすみが「広島に帰ってきたら」と言われていたこともあり周作に「広島に帰りたい。」と泣きながら訴えるのでした。

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広島に原爆が投下

昭和20年8月6日。

すずは広島に帰ることを決意し身支度を整えています。そんな中で径子は晴美が死んでしまったことで人殺し呼ばわりしてしまったことを謝り「私は自分が思った通りに自由に生きてきた。その結果なんだと思う。すずさんは言いなり嫁いできて、さぞかしツマラナイ人生だったと思う。だから、これからはどこに行くのも自由だよ。」と言うと、すずは何か報われたように感じ「このまま一緒に暮らしたい」と呉に留まることを決意するのでした。

その時、あたりが一瞬明るい光に包まれます。

外を見上げるとキノコ雲が…。暴風が吹き荒れるのでした。広島と長崎で新型の爆弾が落とされたことが分かり、呉の婦人たちは現地の支援で使う草履をたくさん作っています。すずも右手がない中で頑張って草履を作っています。そして、ラジオが流れ終戦。日本が敗北したことを知ったすずは家の裏で泣き崩れ、やり場のない悔しさを吐き出します。その思いは晴美を失った径子も同じで家の裏で泣き崩れています。

すずは広島に行ってすみと再会

すずの家族は妹のすみが生き残っていました。母親は原爆に巻き込まれて死んでしまい、父親はしばらくしてから病死してしまいます。妹のすみの見舞いに行った帰り道、廃墟となった広島の町に周作が迎えにきます。

「すずさんはここにホクロがあるからすぐに分かる。」

子供の時に出会ってから周作はすずのことをずっと思っていたのかもしれません。広島からの帰り道、母親を失った孤児が二人の元にやってきて、二人はそのまま家に連れて帰るのでした。北条家のみんなは何も言わずにその子を受け入れシラミが凄かったことからすぐにお風呂に入れるのでした。

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映画「この世界の片隅に」の感想

戦時中の日常がよく描かれていた

「この世界の片隅に」は戦時中の日本はこんな感じだったんだなーとよく分かる作品で、本当に細かいところまで描かれています。

個人的にはゴミを捨てる穴の先がどうなっているのかが非常に気になってしまいましたが、ゴミ箱ではなく穴というのが非常に合理的だなと思いました。また、少ない食料でいかに量を増やすかという知恵を振るった料理もいくつも出てきて、よく調べられて制作されているんだなーと思いました。

また、当時の人たちの感情もリアルに描かれており、戦況が悪化し食料事情が悪くなった時の表情、戦争の終盤では一日に何回も空襲警報が鳴ったことから「もう、あきた〜」と叫んでいましたが、あれはみんなの本音なんでしょうね。空襲警報も日常になっていったことから慣れが生まれて命を落としてしまったという人もいたかもしれません。

ストーリーを見ると暗い内容なのかなと思ってしまいがちですが、すずはほのぼのとした性格でとても楽しい場面も沢山ありました。戦況が厳しく疲弊し家族も失ってしまった人たちも沢山います。そんなかで、一生懸命生きて、楽しく過ごそうとしている、そんな人たちも沢山いたんだなーと思わせくれる笑いあり、涙ありのとても素敵な映画です。

「傘を一本持ってきたか」の意味

すずが北条家に嫁いでからの初夜、周作は「傘は持ってきたか?」と聞きました。すずは祖母からこれを聞かれたら「新たなのを持ってきました。」と答えるんだぞと言われいましたが、これは昭和初期にあった新婚夫婦が初夜で交わす会話なんだそうで、実際には
「柿の木問答」と呼ばれているものを、「この世界の片隅に」流にアレンジしたもののようです。

「柿の木問答」は、

・あんたのところに柿の木はあるか?
・はい、あります。
・登って柿を取ってもいいか?

というやり取りが行われて夜の営みが行われていたとか。なんか、遠回しな言い方がいいですね(笑)

「この世界の片隅に」では傘を使って外に吊るしてあったしぶ柿を取るなどのアレンジがされていましたが、このやり取りがほのぼのとしていていい感じでした。

白木リンは何者?

町で出会った遊郭の女・白木リンは子供の頃に一回だけスイカを食べたと言っていました。

「いつもスイカの芯ばかり食べてたけど一度だけ女の子にスイカを貰ったことがある。」

すずは子供の頃に祖母の家の屋根裏から出てきた女の子(座敷わらし)に、美味しそうなスイカをあげていましたが、実在する白木リンと子供の頃の記憶がリンクしていますね。

ということは屋根裏から出てきた女の子は座敷わらしでは無かったということなのか?どういう捉え方をすればいいのだろうか。この辺りの描写は原作はもう少し詳しく書かれているそうで、ちょっと気になりますね。

のん(能年玲奈)が適役すぎた!

主人公の北條すずの声に女優の能年玲奈さんこと「のん」さんが演じるなど注目されていましたが、やっぱりこの人って演技の才能あると思います。

主人公の北条すずは非常にほのぼのとしたぼーっとした雰囲気のある女の子ですが、のんさんの声が非常にマッチしていました。また、演技も本当に上手だと思います。すずの嬉しい時、悲しいとく、悔しい時、怒っている時といった細かな心情を声で見事に演じきっていました。

のんさんは所属事務所問題で色々とありましたが、なんとか役者の世界で再び花開いて欲しいと思います。

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