iPad Pro 9.7とiPad Air 2の比較レビュー!欠点が見当たらない万能タブレット!
2016/04/04 Apple9.7インチのiPad Proが2016年3月31日に販売が開始され早速手に入れたのですが、これが非常に使いやすい端末に進化を果たしています。
iPad Proといえば2015年10月に12.9インチとしてリリースされたことが記憶に新しいですが、正直なところ本体サイズが大きすぎたことから持ち出すことは少なく12インチのMacBookに取って代わるものにはなりませんでした。
しかし、9.7インチのiPad Proは専用のSmart keyboard(スマートキーボード)と組み合わせても12インチのMacBookよりもモバイル性が高く、より持ち運びがし易いので活躍する場面がかなり増えることになりそうです。
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「iPad Pro 9.7」の本体外観
iPad Pro 9.7インチ版の外観を紹介します。今回、購入したのは「128GB Wi-Fi + Cellular」のカラーがシルバーです。
基本的なデザインはiPad Air 2と同じとなっており、ダイヤモンドカットされたエッジが特徴的なデザインとなっています。
iPhone SEではアルマイト処理加工が施されていましたが、iPad Pro 9.7は今までと同様に光沢のあるエッジ処理となっています。
iPad Proは4スピーカーシステムが採用されておりLightning端子側に2スピーカーが搭載されており、
本体の上部にも2スピーカーが搭載されています。LTEモデルは上部部分に白色のアンテナラインが搭載されています。今まではプラスチック素材がベタッと取り付けたようなデザインになっていましたが、今回のモデルからiPhone 6/6sと同じような白色のアンテナラインに変更されました。
12.9インチのiPad Proよりも性能が高い点として、iSightカメラ(背面)が800万画素から1,200万画素にグレードアップしました。
さらに、デュアルLEDフラッシュも搭載されたことで大幅に写真画質を向上していることになります。しかし、カメラレンズが出っ張ったデザインに変更されています。
Smart Connectorがサイドに搭載されており、Smart Keyboard(スマートキーボード)を装着することが可能に。
Smart Keyboard(スマートキーボード)を装着します。Apple Pencilと組み合わせることで快適な操作が可能となります。
スマートキーボードの素材は飲み物をこぼしても大丈夫なファブリック素材が採用されています。
保護カバーも兼ねているスマートキーボードですが、非常にしっかりとした素材で製造されているので文字も非常に打ちやすくカバーだからといって馬鹿にはできないレベルだと感じます。
iPad Air 2とiPad Pro 9.7の比較
iPad Pro 9.7のディスプレイはの品質はさらに向上が図られて、iPad Air 2や12.9インチのiPad Proより「広色域」、「低反射」になりより見やすい画面となっています。
実際に光の反射を比較してみたところ「iPad Pro 9.7」の方が光の反射が少ないことが確認できました。(左:iPad Air 2、右:iPad Pro 9.7)
外で使用する際に光の写り込みがより少なくなり視認性がより高いと言えそうです。「広色域」については…よくわかりませんでした。同じ写真を表示させて見比べてみたのですが、どちらも同じ色合いにしか見えません。見る人おが見れば色合いが綺麗になっていることが分かるのでしょうかね?
また、iPad Pro 9.7のディスプレイは「True Toneディスプレイ」とも呼ばれており4隅に搭載された環境光センサーを活用し光源の色によってディスプレイの表示の色温度を変化させる先進的な機能が搭載されています。これによって、紙の色が光の色によって変化するようにディスプレイの色合いも自動的にその場の光源の色に合わせて調整されます。iOS9.3に搭載されたナイトシフトを拡張させたような機能と言えるかもしれませんね。
下の部分はスピーカーの位置が変更されておりiPad Pro 9.7はよりステレオ音声を発揮させるために離れているようです。(上:iPad Pro 9.7、下:iPad Air 2)
iPad Pro 9.7は上部部分にスピーカーが追加されました。
下部部分とスピーカーの位置が異なっているのが少し気になるところではありますが、持つ方向に合わせて鳴らすスピーカーを切り替えてどのような状態であっても快適にステレオ音声を楽しむことができるシステムが採用されています。
カメラレンズは出っ張りデザインに…。
1,200万画素のイメージセンサーモジューラは800万画素のモノよりも大きいのでしょうかね。本体の厚みはiPad Air 2と同じ6.9mmなのでわざわざ出っ張ったレンズを採用するということはその可能性は高そうですが。
とはいえ、画素数が向上したことで細かい描写も可能となりトリミングする時などに役立ちますし、暗いところのノイズも少なくなっていることから全体的に使いやすいものに進化しています。
また、前面カメラ(FaceTimeカメラ)も120万画素から500万画素にグレードアップされRetina Flashに対応することで前面カメラでフラッシュを使って美白することができるので、自撮りをする人にとっては願ってもない機能アップと言えます。
どうでもいいんですけど、iPadのロゴの書体が細いフォントに変更されました。(上:iPad Pro 9.7、下:iPad Air 2)
iPad Pro 12.9とiPad Pro 9.7の比較
12.9インチのiPad Proと9.7インチのiPad Proを比較します。ディスプレイの反射をiPad Pro 12.9と比較してみましたが、iPad Pro 9.7の方が反射は少ないようですね。同じProなのに違いがあるのは少し珍しいですが、次期モデルでは12.9インチのディスプレイも品質が向上することになりそうです。
12.9インチは本当に画面が大きいですね。やはり、モバイル用途ではなくじっくりと座って利用するモデルなのでしょう。
Smart Keyboard(スマートキーボード)を装着した状態で比較してみます。
iPad Pro 9.7は非常にコンパクトに収まっておりモバイル性を失うことなく利便性をより高いものにしているのではないでしょうか。
スマートキーボードのキーはサイズが少しだけ小型化されピッチが狭くなっています。
キーは小さくなりましたが文字の打ちやすさはむしろ9.7インチモデルの方が良いのではないかと思うくらい快適に文字を入力することが可能です。(手の大きい人は少し厳しいかもしれません)
iPad Pro 12.9、9.7、iPad Air 2 スペック比較
iPad Air 2、iPad Pro 12.9、9.7インチのスペックを比較します。
モデル | iPad Pro | iPad Air 2 | |
---|---|---|---|
サイズ | 12.9インチ | 9.7インチ | |
解像度 | 2,732 x 2,048
264ppi |
2,048 x 1,536
264ppi |
|
耐指紋性撥油コーティング | ○ | ||
フルラミネーションディスプレイ | ○ | ||
反射防止コーティング | ○ | ○
さらに向上 |
○ |
広色域ディスプレイ | × | ○ | × |
True Tone | × | ○ | × |
プロセッサ | A9X | A8X | |
RAM | 4GB | 2GB | |
iSightカメラ | 800万画素 | 1,200万画素 Live Photos Focus Pixelsオートフォーカス 4K動画撮影 |
800万画素 |
FaceTimeカメラ | 120万画素 | 500万画素 Retina Flash |
120万画素 |
Wi-Fi | MIMO 802.11a/b/g/n/ac |
||
Bluetooth | Bluetooth 4.2 | ||
LTE (Cellularモデル) |
LTE(20バンド) | LTE-Advanced (23バンド) |
LTE(20バンド) |
Apple SIM (Cellularモデル) |
対応 | 内蔵 | 対応 |
価格 Wi-Fi |
32GB:94,800円 128GB:112,800円 256GB:130,800円 |
32GB:66,800円 128GB:84,800円 256GB:102,800円 |
16GB:44,800円 64GB:55,800円 |
価格 Wi-Fi+Cellular |
128GB:128,800円 256GB:146,800円 |
32GB:82,800円 128GB:100,800円 256GB:118,800円 |
16GB:58,800円 64GB:69,800円 |
ディスプレイの品質やカメラの性能に関してはiPad Pro 12.9よりiPad Pro 9.7の方が上ですが、RAMの容量はipad pro 9.7は2GBと半分となっています。今のところ、容量不足は特に感じませんがiOSがバージョンアップすることで動作が遅くなっていかないか不安がないとは言い切れません。
CPUの性能を比較
iPad mini 2(A7)、iPad Air 2(A8X)、iPad Pro 12.9(A9X 4GB)、iPad Pro 9.7(A9X 2GB)の4機種でAnTuTuを利用して性能を比較してみました。
モデル | iPad Pro 9.7 A9X 2GB |
iPad Pro 12.9 A9X 4GB |
iPad Air 2 A8X 2GB |
iPad mini 2 A7 1GB |
---|---|---|---|---|
総合スコア | 161746 | 180142 | 104524 | 14956 |
3D | 45350 | 57034 | 35615 | 14956 |
UX | 59406 | 62890 | 27239 | 20804 |
CPU | 46862 | 48350 | 32369 | 22213 |
RAM | 10128 | 11868 | 9301 | 6460 |
iPad Pro 9.7はiPad Pro 12.9と同じA9Xプロセッサが搭載されていますが少しだけ性能は下がっているようです。これがRAMの容量の違いによるものなのかどうかは不明。とはいえ、iPad Air 2のA8Xプロセッサよりも性能が大きく向上しているようです。
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iPad Pro 9.7は買いか?
iPad Air 2(Wi-Fi 16GB)とiPad Pro 9.7(Wi-Fi 32GB)の価格差は22,000円です。頑張って22,000円を奮発することでストレージ容量が2倍に増えて、画面が綺麗になって、A9Xプロセッサを搭載することによって性能がほぼ2倍になり、ステレオスピーカーになり、スマートキーボードやApple Pencilを買い増しすることで使用用途が増えることを考えるとiPad Pro 9.7を選んでおいて損はないかと思います。
もし、ネットを見る、ストリーミングで音楽を聴く、映画を見る、メールをする、SNSをするという利用用途だけならiPad Air 2でも十分かもしれません。あくまでキーボードを使っての作業を考えているという方はiPad Pro 9.7を選ぶべきだと思います。
ちなみにサイズとしては、9.7インチモデルのiPad ProのSplit View機能を利用することで5.7インチのiPhone 6 Plusより少しだけ大きいサイズを2枚並べた感じとなります。
12.9インチのiPad Proなら9.7インチのiPadより少し小さい画面を2枚並べた感じになります。
iPad Pro 9.7のメリットとデメリット
最後にiPad Pro 9.7のメリットとデメリットをまとめます。
iPad Pro 9.7のメリット
- ちょうど良い最適なサイズ
- 12.9インチ版と比較してモバイル性が高く持ち運びも容易
- iPad Air 2と比較して約2倍の性能
- カメラの画素数が1,200万画素にアップグレード
- スマートキーボードやApple pencilを利用可能
- 4スピーカーでステレオ音声に対応
- 最低ストレージ容量が32GBから
iPad Pro 9.7のデメリット
- RAMの容量が2GBと少ない(12.9インチは4GB)
- スマートキーボードをフォトスタンドモードが使い物にならない
最後に書きましたが、スマートキーボードをフォトスタンドモードにすると角度が急過ぎて倒れそうになり使い物にならない状態に。フォトスタンドモードで映画を楽しむ場合は別途、スマートカバーを購入した方が賢い選択となりそうです。デメリットがあまり見当たらないiPad Pro 9.7、予算が許すのであればiPad Air 2よりもiPad Pro 9.7をお勧めしたいところ。
伝統の9.7インチという画面サイズ
iPad Pro 9.7は初代iPadから守られてきた画面サイズということあり、さすがに使い勝手の良いサイズと言えます。
iPad Pro 12.9はApple Pencilでイラストを描いたりクリエイティブな使用用途に特化したようなまさに「Pro」向けのiPadでしたが、iPad Pro 9.7は一般のユーザーの方でもちょっと背伸びをしてモバイルノートの代わりとして利用することもできる万人にも勧めることができるデバイスだと感じます。
実際にモバイルノートの代わりとして使ってみましたが、若干の癖があるとはいえ文章をキーボードで作成するなどの用途は十分にこなすことが出来るよう感じます。慣れてしまえば、ブログの更新なども十分に行うことができると思います。個人的には、旅行に行った際にブログの更新などを手軽に使えるツールとして使用できるのではないかと思っています。
・iPad Pro – Appleオンラインストア
・Smart Keyboard – Appleオンラインストア
・Apple Pencil – Appleオンラインストア
追記:2016年9月8日にiPhone7とiPhone7 Plusが正式に発表されました!
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